【カンタン解説】管理会社の業務
あなたが、マンション・団地に住まう上で役に立つ「基礎的な知識」をカンタンに解説します。
これを「読んでおくだけ」で、「管理会社」について理解出来ます。
「そんなこと知っている」という方でも、「正確」には理解していないことがあります。
これを機会に、実務的で「正確」な知識を持っておきましょう。
あなたのマンション・団地で、「管理会社」の業務がキチンと「実行」されているかの確認が必要です。
通常は、毎月1回「理事会」で「報告」を受けます。
報告を受ける「理事」が、管理会社の「業務内容」を理解していないとチェック出来ません。
「理解」しておきたいですね。
管理会社の業務
標準的な管理会社の業務となります。
一部分だけを委託している場合もあります。
国交省で示している、「標準管理委託契約書」では以下としています。
- 事務管理業務
- 管理員業務
- 清掃業務
- 建物・設備管理業務
- その他
最後の「その他」は、「標準管理委託契約書」には、記載ありませんが、通常の管理会社との契約に入っています。
内容は、緊急時対応などの、「追加のオプション」になります。
それぞれの業務の内容について、解説します。
基本を理解するために「要点のみ」です。
実際の「管理委託契約書」には、かなり細かく記載されています。
一度読んでみることをお勧めします。
読んでみて、万が一、「簡単な記載」しか無いような「契約書」だった場合には、管理会社の業務を明確にして、「契約書」に記載することが必要です。
事務管理業務
基幹業務
- 収支のとりまとめ
- (予算案•決算案の作成、収支状況報告)
- 管理費・修繕積立金等の出納
(滞納者への督促、通帳の保管、諸々の支払いなど含む) - 修繕の企画・実施調整
事務管理業務
- 理事会支援
(名簿整備、理事会開催、契約代行など) - 総会支援
(議案の作成、出欠確認、議事録作成など)
その他
- 点検・検査に基づく助言
(結果報告、改善への助言など)
※「長期修繕計画」の作成が含まれている場合があります。 - 行政等への点検報告、届出
- 書類や図面の保管
管理員業務
- 受付等
(組合への書類などの受付、共用部分の鍵の貸出など) - 日常点検
(照明の球切れ、無断駐車の確認など) - 立会い
(点検、修繕などの確認、ゴミ出しなど) - 報告連絡
(お知らせなどの配布・掲示、立会いなどの報告など)
清掃業務
- 日常清掃(管理員の業務)
- 定期清掃
(主に床の機械洗浄、ワックス掛けなど) - ガラス清掃
- 屋上ドレン清掃
(これは大事です、この項目が無いので、「詰まり」が放置されている、マンション・団地もあります)
建物・設備管理業務
- 外観目視点検
(ひび割れ、破損、がたつきなどの確認) - エレベーター点検
(専門業者へ委託) - 消防用設備点検
- 給排水ポンプ点検
- 機械式駐車設備点検
- 自動ドア点検
- 宅配ボックス点検 など
その他
この項目は「標準管理委託契約書」には示されていません。
それぞれの管理会社の、オプションサービスとなります。
例えば以下のようなサービスになります。
- 電話受付サービス
24時間、緊急電話対応やコンシェルジュサービスを行なうものです。 - 機械監視及び緊急対応業務
警備会社との契約になります。
火災感知器や設備機器の警報が発報した場合に、現地に確認しに来るものです。 - 他にも、フロントサービスや宅配・クリーニング取次などのオプションもあるでしょう。
これらはすべて「有料」です。
「かなりの費用」が掛かっています。
本当に必要か確認しましょう。
すべて止める選択もあると思います。
フロントマン(担当者)
それぞれのマンション・団地に付く、管理会社の担当者を「フロントマン」と呼びます。
また、その業務を「フロント業務」と言います。
「フロントマン」は、現地に来る「管理員さん」ではなく、理事会などに出席して、収支や管理状況を報告する方です。
皆さんの相談窓口にもなります。
管理会社自体の「良し悪し」もありますが、この「フロントマン」が非常に重要なのです。
多くの「フロントマン」の方を見てきましたが、ビックリする位にその「能力に差」があります。
その能力とは大きく3つあります。
- 実務能力(実行力)
- 専門知識と経験
- コミュニケーション力
完璧な人はいません。
結局は、「3つの能力のバランス」と「理事との相性」なんだと思います。
残念なことに、「フロントマン」に不満がある場合には、「3つの能力のどれかが著しく欠けている」か「理事との相性が悪い」ことが考えられます。
しかし、あなた側にも「問題がないか」考えてみてほしいのです。
「フロントマン」は、あなたの「召使い」ではありません。
「無理難題」を言ってませんか?
「管理会社」は、契約内容に則って業務を行う、「営利企業」です。
身分の上下もありません。
管理会社の「業務内容」を理解して、公平に接するようにしましょう。
逆もあります。
まるで「大家さん」のように思って、何も言わずに「すべてお任せ」してしまう場合です。
「遠慮」する必要は、まったくありません。
「業務」を、しっかりと行ってもらうようにしましょう。
これから管理・運営
これからマンション・団地は、「管理・運営」の状況が問われる時代です。
それによって、市場から、あなたのマンションの価値が判断されます。
「管理・運営」は、「管理会社」が行うものではありません。
「理事会」をはじめとした、「所有者」が行うべきことです。
その一部を「管理会社」に委託しているだけです。
その意識を持っているように、したいですね。
人口の減っている時代です。
管理会社も「フロントマン」を確保することが難しくなってきています。
「管理・運営」の状況が良くなくて、非常に手間の掛かる、マンション・団地に対して、業務を「辞退」するケースも出てきているようです。
そのような事にならないように、「管理会社」との関係性にも配慮しましょう。
ご紹介した「管理会社」の業務などを「知識」として持って、これからのマンション・団地の「管理・運営」に役立てて頂ければと思います。
「疑問点」や「分かりにくい部分」などありましたら、「コメントバック」または「お問合せ」にて、ご連絡下さい。
また、「管理会社」や「組合運営」などについて、あなたの「お考え」や「経験談」なども、是非お聞かせください。
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