【カンタン解説】マンション・団地の「寿命」
あなたが、マンション・団地に住まう上で役に立つ「基礎的な知識」をカンタンに解説します。
これを「読んでおくだけ」で、「マンションの将来」について、考えるヒントになります。
「知っておく」ことで、損をすることはありません。むしろチャンスを逃さず「得をする」ことにつながります。
「寿命」とは何か?
人間であれば、単純ですね。
マンション・団地の場合は、端的には、老朽化が進んで、建物が「倒壊」した時点が「寿命」ということになりますが、
実際には「いつまで住めるか」が、マンション・団地の「寿命」といえるでしょう。
人間でいう、「健康寿命」に近いと思います。
「安心」して住める、出来れば「快適」にということです。
他に「経済的寿命」という考え方もあります。
今のマンション・団地を取り壊して、「建替える」「敷地売却する」方が「得になる」ので、取り壊そうという考え方です。
これも「寿命」の一つの形です。
なお、「寿命」は「60年」なのですか?と聞かれる事があります。
これは「法定耐用年数」のことなのです。
つまり、単に税法上で定められた「原価償却期間」の事です。
コンクリートで出来た、マンションの「法定耐用年数」は1998年の改正前までは、「60年」でしたので、それを「寿命」と勘違いしているのです。
なお、現在は「47年」となっています。
「原価償却期間」が過ぎても、まだまだ住み続けられますので、「安心」してください。
健康寿命
「安心」して住める、「快適」に住めるということを反対に考えると、「こんなところに住んでられない」という状況です。
- 「コンクリート」がボロボロになって、崩れ落ちそうな状態
- 「給排水管」や「雨漏り」の漏水事故が至る所で多発
- 「修繕費用が無い」「理事がいない」など管理組合の「運営が完全に破綻」
こういった状況は、残念ながら「寿命」が尽きたと言えるでしょう。
健康寿命を延ばす方法
先にあげた「寿命」が尽きた状態にならなければ良いのです。
ポイントは二つだけです。
①しっかりとメンテナンスをし続ける
②しっかりと管理組合の運営をし続ける
この「しっかりと」と「続ける」という事が「大事」なのです。
「そこそこ」メンテナンスや運営をしているところは、沢山あります。
しかし、「不十分」なマンション・団地が多いように見えます。
あまり意識して、見たことはないでしょうが、都心のオフィスビルで築50年超のものも多いのです。
マンション・団地の場合には50年超になると、それなりに老朽して見える場合がほとんどです。
都心のオフィスビルは、それほどには見えません。築20年といわれても、「そうかな」と見えたりします。
それは、先の「しっかりと」と「続ける」を実行しているからです。
「機械室」が端的に状況を反映しています。
築40年過ぎた、大型マンションの機械室に入ったことが、何回かあります。
薄暗く、汚いというのが共通した印象でした。
照明は切れかけ、チカチカした蛍光灯が、「ところどころ」にしか、設置されていません。
床にはホコリが溜まっており、油染みもあります。
また、歴代の不用品などが積まれていたり、管理会社が使う清掃用具などが、放置されています。
肝心の「機械」自体も薄汚れています。
築50年を過ぎたオフィスビルの「機械室」にも、入る機会がありました。
先のマンションと、あまりに違うのでビックリしました。
明るくキレイなのです。
何より「機械」自体がキレイでした。
「新しく交換したもの」もありますが、恐らく50年前から使っていそうな機械も、古びてはいますが、ピカピカでした。
このオフィスビルは、外観もキレイでした。
このことで、「しっかりと」「続ける」ことの重要性を「再認識」出来ました。
これからどうしたら良いか?
幸いなことに、マンション・団地は、建物なので、人間と比べて、比較的容易に内外の仕上げや設備、機械などの色々な箇所を、部分的に「交換」することが出来ます。
今からでも、遅くはありません
普段見えないところを重点的に、「キレイ」にすることから始めると良いでしょう。
その上で、本当にどうしようもないものは「交換」をしましょう。
「管理会社」は、「担当者」が良い人だとしても、「管理会社」自体に、「キレイ」にしようなどの、意志はありません。
ましてや、普段見えない「機械室」などは放置したままになります。
所有者である、「あなた」が率先して、「見て回り」、「キレイ」にする計画を立てましょう。
すべて自分でやる必要はありません、「マンション管理士」などの専門家に相談しても良いのです。
改善実行の際には、「管理会社」に依頼しても良いでしょう。
マンション100年時代
「人生100年時代」と言われるようになってきましたが、「マンション・団地」も「100年時代」になっていくと思います。
いきなり、100年と言っても、あまりに先の話なので、そこまでの計画を立てるのは、現実的ではないでしょう。
まだ新しいマンション・団地であれば、築50年位まで。
ある程度経年しているところでは、築80年位を設定して検討すると良いと思います。
特に築40年を過ぎたマンション・団地では、あと30〜40年を「安心・快適」に暮らせるように、真剣に考える時期だと思います。
「どうせ、自分はあと10年位しか生きないだろう」とか
「長生きしても、せいぜい20年だろう」
たから、「そんな先のこと」に関心無いし、意味も無いという方も多くいます。
しかし、違うのです。
それまでの間を「安心・快適」に過ごすために「対策する」のです。
身体が「衰えていく」中で、建物まで劣化で「住みにくく」なっては、住み続けられなくなってしまうかもしれません。
築80年まで使えるよう想定して、「対策」することが、建物を「適切な状態」に保つことにつながるのです。
住まい続けるためにも、「安心・快適」に過ごせるように、
① しっかりとメンテナンスをし続ける
② しっかりと管理組合の運営をし続ける
本コラムでは、ここまでとしますが、具体的に「どうしたら良いか」は、別で考えてみたいと思います。
「疑問点」や「分かりにくい部分」などありましたら、「コメントバック」または「お問合せ」にて、ご連絡下さい。
また、「メンテナンス」や「組合運営」などについて、あなたの「お考え」や「経験談」なども、是非お聞かせください。
当ブログでは以下を「重視」しています。
● 災害時の「準備」(防災)
● 安心で快適な「暮らし」
必ずしも、私が使っているものではありませんが、
以下の「準備」や「利用」を推奨致します。