「実務経験 30年 以上」の「一級建築士・マンション管理士」によるマンション・団地の「疑問・お困りごと」・「大規模修繕工事の進め方」・「安心・快適な暮らしのヒント」などのアドバイスをする個人のブログです。

【カンタン解説】マンション・団地の「大規模修繕工事」とは

【カンタン解説】マンション・団地の「大規模修繕工事」とは

あなたが、マンション・団地に住まう上で役に立つ「基礎的な知識」をカンタンに解説します。
これを「読んでおくだけ」で、「大規模修繕工事とは何か?」疑問の解消が出来ます。

「そんなこと知っている」という方でも、「正確」には理解していないことがあります。
これを機会に、実務的で「正確」な知識を持っておきましょう。

大規模修繕工事の内容

マンション・団地で、「12〜15年」に一度行う工事です。
「住戸の中以外の部分」の古くなった箇所を「交換」したり、「直したり」してキレイにします。

「住戸の中以外の部分」は、「共用部分」と呼ばれます。
「バルコニー」も「共用部分」です。
その「共用部分」が大規模修繕工事の対象範囲です。

具体的には以下が、主な工事の内容です。

  • 「防水工事」屋根やバルコニーなどの防水をやりかえます
  • 「補修工事」外壁などのひび割れやタイルの浮きを直します
  • 「塗装工事」外壁や鉄部などを再塗装します
  • 「内装工事」廊下やエントランスホールなどの内側をキレイにします

これ以外に、古くなった「設備」などを、「交換」する場合もあります。

足場を設置する工事

ポイントは、「足場」(あしば)を掛けて工事するという事です。
街中でも、時々見かける工事の時に設置するもので、通常は、黒色や緑色の「ネット」が周りに張られています。

「足場」は、あなたの住戸の前にも設置されて、職人さんが行き来します。
また、「足場」設置には多額の費用が掛かります。

このように、皆さんの「負担」になり、「費用」もかかることから、「足場」が必要な工事は、「まとめて」一斉に行います。
これが「大規模修繕工事」なのです。

管理組合の体制

大規模修繕工事の計画は、「理事会」が進めます。

別に「修繕委員会」があれば、そちらが「主体」で進めることになります。
「大規模修繕委員会」を特別に設置する場合もあります。

大規模修繕工事の進め方

以下の順番で進めます。

  1. 「設計」を依頼します。
     依頼先は、「設計事務所」です。
    「設計」と言わずに「大規模修繕コンサルタント」と呼ぶ場合も多くあります。
  2. 「工事会社」を選定します。
  3. 「工事開始」
     工事期間は3〜6ヶ月です。
  4. 「工事完了」

ここで、注意したいことが2点あります。

注意点①
「設計事務所」(コンサルタント)の選定

「設計事務所」(コンサルタント)は、皆さんの為に、大規模修繕工事を「最初」から「最後」まで、段取りをして進めてくれる存在です。

業務金額が一番安いところを、選定すると、逆に工事費が高くなって、「損」をする場合があります。
そのような、「設計事務所」(コンサルタント)の事を「不適切コンサル」と呼び、問題視されています。

ここでは詳しく説明しませんが、本ブログの「別コラム」で解説しています。
ネット上にも、色々と情報が出ていますので、気になった方は調べてみてください。

また、「管理会社」にお任せしてしまったり、最初から「工事会社」に依頼するのは、競争原理が働かずに「工事費が高くなる」「工事の品質が低くなる」といった恐れがありますので「お勧めしません」

注意点②
工事への要望や不満について

良くあるのが、「気にはなっていたが、そのうち対応するだろう」と思って、そのままにしておくことがあります。
そして、工事が完了してから、「クレーム」を言う場合です。

「終わってから」言っても、誰も得しません。
終わってしまったので、「対応してくれない」場合もあります。

気になるところがあれば、「工事中」に、「様子見せずに」すぐに言いましょう。
遠慮する必要は、全くありません。

工事会社も後から言われるより、「その工事をしている時」に言ってもらえれば、すぐに対応できて、手間になりません。
なお、「職人さん」には、直接言ってはいけません。
窓口となっている、工事会社の「所長」さんに伝えるようにしましょう。

工事費について

工事費は、「修繕積立金」から支出します。
大規模修繕工事の時に、皆さん「100万円ずつ支払ってください」とは、なりません。
ですので、あまり意識しないでしょうが、「大きな金額」が使われます。

工事費の目安は「住戸数✖️100〜150万円」です。大きな金額ですね。
(マンション・団地によって大きく違うので、あくまでも目安としてください)

あなたがコツコツ貯めた、大事な積立金なので、「修繕積立金」のうち、「幾ら使ったのか」、「幾ら残っているのか」は、把握しておきたいですね。

工事中の状況

工事期間は、一般的に「5〜6ヶ月程度」です。

「足場」がある間は、生活が制限されます。
具体的には

  • 窓の外を職人さんが通るので気になる
  • 匂いや粉塵などが窓から入ってくる
  • バルコニーに物を置けない
  • ネットが張ってあるので、風通しや日当たりが悪い

などです。

足場は、工事中ずっとあるわけではありません。
2〜3ヶ月程度なので、我慢しましょう。

普段からバルコニーに物をや植物などを沢山置いている方は、片付けが大変です。
足場がある間は、部屋内に置いておかなくてはなりません。
普段から、物は少なくしておきましょう。

さいごに

「大規模修繕工事」の実施のお知らせがあると、何をしたら良いのか、「不安に感じる」方が多いと思います。
その時のために、このコラムを「何度か読んでみて」、ポイントを「把握」しておきましょう。

「疑問点」や「分かりにくい部分」などありましたら、「コメントバック」または「お問合せ」にて、ご連絡下さい。
また、「大規模修繕工事」などについて、あなたの「お考え」や「経験談」なども、是非お聞かせください。

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