「実務経験 30年 以上」の「一級建築士・マンション管理士」によるマンション・団地の「疑問・お困りごと」・「大規模修繕工事の進め方」・「安心・快適な暮らしのヒント」などのアドバイスをする個人のブログです。

【超入門】マンション・団地 不適切コンサルタントとは

【超入門】マンション・団地 不適切コンサルタントとは

まず、その「存在」を知ってほしいのです。

「知らないと損をします。」

それも、「千万単位」の損失になる場合もあります。
本コラムでは、どんな「存在」なのかを解説します。
「回避の仕方」や「撃退方法」などは、別コラムにも、掲載しているのでご覧ください。

大規模修繕工事は、管理組合の「理事」だけでは、進められません。

「管理会社」にお任せするか「大規模修繕コンサルタント」に依頼します。
最近では、「管理会社」に「お任せしない」方式が主流となっています。

その方が「競争」を導入することで「安く」出来るからです。

大規模修繕コンサルタントとは

「大規模修繕コンサルタント」は、以下の業務を行います。

  • 建物調査して「劣化状況」を把握
  • 大規模修繕工事の「計画」と「予算案」を作成
  • 工事会社の「募集」と「見積比較」
  • 工事会社決定の「総会の開催支援」
  • 工事が「計画通り」に出来ているかの「確認」(監理という)

不適切コンサルタントとは

略して「不適切コンサル」とも言います。

「高い」工事費の発注を「仕組んで」、皆さんの「修繕積立金」を食いつぶす存在です。

最初から「工事会社」とグルになっています。
以下の手順で「不正」を行います。

  1. 「格安」で「大規模修繕コンサル」の業務を受注します。
  2. 「予算案」を高額に想定します。
  3. 「工事会社」募集の際に、複数社に「高い」見積を出させます。
  4. 最初から「1社を決めてあって」、そこを「推薦」します。
  5. 決定した「工事会社」から多額の「キックバック」をもらいます。
  6. 最初からグルなので、工事中も「工事会社」に甘くします。

「1」の「格安」とは、まともな「大規模修繕コンサル」の「半額」程度です。
まともな「大規模修繕コンサル」の業務費用の見積額が「500万円」なら「250万円」位です。
「800万円」なら「400万円」位という具合です。

「安すぎる」ところが、「ポイント」なので、どうしても「管理組合」としては、そこを選んでしまいます。

「不適切コンサル」が出してくる提案資料は、「良く出来ています」、対応する人間は「とても感じが良い」のです。
逆に、まともな「大規模修繕コンサル」は「専門家」であり「技術屋さん」なので、「ぶっきらぼう」だったりするのです。そして、「見積りが高額」
これでは、最初から「勝負あり」の状況に陥ってしまいます。

「3」の「工事会社」選定段階ですが、募集をせずに、「何社か推薦」してくる場合があります。
これは、「グル」になっている、「工事会社」なのです。
そのうち、1社が「受注」する事になっています。
持ち回りになっていて、今回はA社、次回はB社という具合です。

推薦ではなく、「公募」をする場合には、仲間ではない「工事会社」は、何らかの「理由」をつけて「排除」します。
また、まともな「工事会社」は「仕組んでいる」のを知っているので、最初から「応募」してきません。

「4」の「工事会社」決定では、「安く」出してくるところを「排除」します。
グルになって、意中の工事会社に「一番安く」出させます。
いわゆる「談合」です。

「5」の「キックバック」は、工事費の「10%」になる場合もあるようです。
工事費が「8000万円」なら「800万円」、「2億円」なら「2000万円」にもなるのです。

本来なら、その「キックバック」分は、「安く」できるのです。

「6」は工事中の事です。「グル」なので、工事会社に厳しいことは言いません。
本来は「管理組合」の味方なのですが、「不適切コンサル」は、「工事会社」の味方なのです。
結果として、「手抜き工事」が発生したり、「工事品質」の低下を招きます。

「高い工事費」「品質の低い工事」と管理組合としては「踏んだり蹴ったり」という結果になります。

【日経新聞 2018年12月1日掲載記事より抜粋】

さいごに

「不適切コンサル」につかまらないために
まずは、「安い」で「大規模修繕コンサルタント」を決めない事です。

出来れば、「工事会社選定」だけは、「理事」が主体で進める事です。
現実的には、「難しい」ので「マンション管理士」などの「第三者」を入れると良いでしょう。
「管理会社」は「グル」の場合もあるので、「実際はどうか分かりませんが」、外した方が良いでしょう。

「大規模修繕コンサル」に、「工事会社選定」には、「第三者」を入れると「最初」から伝えておくと良いでしょう。

※基本的には、選定した「大規模修繕コンサル」の事は、「信用」しましょう。お互いに「信頼関係」を築いて、「気持ちよく」仕事をしてもらいましょう。
「工事会社選定」だけは、「大規模修繕コンサル」を信頼を「する」「しない」ではなく、「不正」が入り込む余地をなくして、「透明」「公平」に進めるために、「第三者」を入れましょう。

こういった事を、「問題視」して、最初に「提起」したのは、「マンションリフォーム技術協会」(marta・マルタ)の「柴田幸夫氏」と「そのお仲間」です。
その後、「国交省」でも「不適切コンサル」について、問題視して、「通達」を出しています。

現在は、「クリーンコンサルタント連合会」(CCU)を設立して、「不適切コンサル」を排除し、「大規模修繕コンサル」業界の発展に尽力しています。
「大規模修繕工事」の検討を始めましたら、「最初」から、「クリーンコンサルタント連合会」(CCU)に「ご相談」されても良いと思います。

「疑問点」や「分かりにくい部分」などありましたら、「コメントバック」または「お問合せ」にて、ご連絡下さい。
また、「不適切コンサル」などについて、あなたの「お考え」や「経験談」なども、是非お聞かせください。

当ブログでは以下を「重視」しています。
● 災害時の「準備」(防災)
● 安心で快適な「暮らし」
必ずしも、私が使っているものではありませんが
以下の準備や利用を推奨致します。

「防災備蓄」にもなる、ウォーターサーバー

 

「ボトル」セット型なので、いざという時の水の「備蓄」にもなります。

「ボトル」を下にセットするので、地震時も「倒れにくく」、日常の交換も「ラク」です。


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いざという時に「必要」です。

「プロ」の選んだセットなので「安心」です。

おウチに1つは「備えておく」事をお勧めします。


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大規模修繕のように数年に1回程度、「プロ」にクリーニングをお願いしましょう。

気持ちもスッキリして、快適な「暮らし」が実現できます。



 

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